大阪地方裁判所 昭和25年(ソ)1号 決定
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
(判斷)
原決定を取消し大阪地方裁判所に移送。
「職權を以て考えるのに、不動産登記法第三十二條第一項によれば、假登記假處分に關する管轄裁判所はその目的不動産の所在地を管轄する地方裁判所であり、しかもこの管轄は職分管轄であるから不動産所在地の地方裁判所に專屬すると解すべきである。ところで本件不動産が何れも布施市大字衣摺千七十三番地の一に存在することは本件申請自體に徴して明かであり、同地を管轄する地方裁判所は大阪地方裁判所であるから、本件についての專屬管轄裁判所は大阪地方裁判所であつて原裁判所ではない。それにもかかわらず原審裁判所がこの點を看過して本案に對する決定をしたのは不當であるから不動産登記法第三十二條第四項非訟事件手續法第二十五條民事訴訟法第四百十四條第三百八十六條によつて原決定はこれを取消さなければならない。そして右理由により原決定を取消すとすれば民事訴訟法第三百九十條により本件をその專屬管轄裁判所である大阪地方裁判所に移送すべきこととなるのであるが、訴訟經濟の點から考えれば當裁判所自らその第一審としての裁判をするのを相當とするかの感がないでもない。しかし、當裁判所は抗告審裁判所として本件を審判するものであるから、當裁判所としては第一審裁判所たる大阪地方裁判所が本件の審理を開始するためには第二審としての本件の繋屬を一應打切り、これを第一審としての繋屬に移す必要がありこの手續は省略するを許されないと解するので原決定を取消し本件を大阪地方裁判所に移送すべきものとして主文の通り決定する。」